石炭用ナトリウムユニットをさらに 2 台追加

2023 年 4 月 5 日

米国の電力会社パシフィコープは、2030年代にナトリウム先進炉を利用するという野心を強めており、ワイオミング州ケメラーの廃止予定の石炭火力発電所向けにすでに予定されている実証装置に加えて、さらに2基を計画に追加している。

ケメラープロジェクトの操業は、ロシア産以外の高分析低濃縮ウラン（HALEU）燃料が入手不可能なため、2030年まで2年延期されたが、パシフィコープの計画では、その日から500MWeを生産すると計算されている。長期的にはさらに 1000 MWe の高度な核資源が得られます。」ナトリウム原子炉は溶融塩に熱を蓄え、出力を 345 MWe から 500 MWe に 5.5 時間も増強し、ピーク需要に対応したり、再生可能エネルギー発電が低下した時期に備えます。

TerraPower の社長兼 CEO の Chris Levesque 氏は、このアップデートに「満足している」と述べた。同社は、追加のユニットはユタ州に割り当てられたが、「最終的なサイトが選択される前に、両社は地元のコミュニティと連携する予定である」と述べた。

ユタ州にもワイオミング州にも現在原子力発電所はないが、ユタ大学は1975年以来ソルトレークシティ郊外で小型の100kWのTRIGA研究炉を運転しており、ワイオミング州には多数のウラン鉱山がある。

パシフィコープの計画には一連の大規模投資が含まれており、その結果、温室効果ガス排出量は2005年レベルから2030年までに70％削減され、2035年までに87％削減されるはずだという。

この計画には、ケメラーからの500MWeと長期的に約束されているさらに1000MWeの原子力に加えて、9GWeを超える新しい風力発電、8GWeを超える蓄電装置、7.8GWeの新しい太陽光発電が含まれている。また、900 MWe を超える負荷制御、約 5 GW の効率削減、および 1,200 MWe を超える不特定の「非排出ピーキングリソース」も含まれます。これらすべては、同社がエネルギー・ゲートウェイと呼ぶワシントン、アイダホ、コロラド、オレゴン、ワイオミング、ユタの西部各州にまたがる2500マイル（4023キロメートル）の新しい送電線によって促進される。パシフィコープとテラパワーが最大5基のナトリウム原子炉の配備を検討していることを考えると、原子力の適用範囲はさらに拡大する可能性がある。

パシフィコープの計画には次のように書かれています。「石炭から原子力へのエネルギー移行の機会に関する最近の連邦法と研究により、テラパワーとパシフィコープは、電力網の信頼性と安定性をエネルギー生産コミュニティにもたらすために、ナトリウム技術を市場に投入することに引き続き取り組んでいきます。ワイオミング州とユタ州です。」

World Nuclear News による調査および執筆

WNN は世界原子力協会の広報サービスです。

石炭用ナトリウム ユニットをさらに 2 台追加